【マーケット情報/8月28日】原油上昇、悪天候による供給不安が台頭

2020年8月28日

【アーガスメディア=週間原油概況】

先週までの原油価格は、主要指標が軒並み上昇。悪天候に備え、米国での生産および出荷が一時停止したことが、価格を支えた。

ハリケーンLauraの接近を受け、米国メキシコ湾岸の生産設備のうち、84%が一時操業を停止。一部輸出港も閉鎖し、供給が滞るとの見通しから、逼迫感が台頭した。また、米国の週間在庫統計が減少を示したことも、強材料として働いた。

ただ、ハリケーンによる被害は、想定より軽微に留まった。加えて、インドの7月原油処理量が、前年比19%減少。4〜6月の輸入量も、前年比で26%の減少を示した。さらに、インドは、新型ウイルスの感染拡大を背景に、一部地域でロックダウンを1か月延長することを検討しており、価格の上昇が幾分か抑制された。

【8月28日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=42.97ドル(前週比0.63ドル高)、ブレント先物(ICE)=45.05ドル(前週比0.70ドル高)、オマーン先物(DME)=44.46ドル(前週比0.21安)、ドバイ現物(Argus)=44.11ドル(前週比0.20ドル高)