【マーケット情報/9月25日】原油下落、需給緩和の観測強まる

2020年9月29日

【アーガスメディア=週間原油概況】

先週までの原油価格は、主要指標が軒並み下落。需給緩和観の強まりが、売りを促した。

ハリケーンSallyに備えて一時停止していた米国メキシコ湾岸の生産および出荷設備は、順調に復旧している。また、その後発生した台風Betaによる生産への影響は無いもよう。同国の石油ガスサービス会社ベーカー・ヒューズが発表する国内の石油ガス採掘リグ稼働数は、増加を示した。

また、リビアでは、フォースマジュールが解除され、8カ月ぶりに原油の生産が再開。輸出も、近く再開する見込みで、今月末までに最低3カーゴが出荷される予定。加えて、ロシアの10月海上輸出量が、前月から10%程度増加する見通しも弱材料となった。

他方、米国では、新型ウイルスによる死者数が、22日時点で20万人を超え、再度ロックダウンの可能性が台頭。英国、スペイン、フランスでも、感染が再拡大しており、世界経済減速にともなう石油需要後退への懸念が強まっている。

【9月25日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=40.25ドル(前週比0.86ドル安)、ブレント先物(ICE)=41.92ドル(前週比1.23ドル安)、オマーン先物(DME)=42.25ドル(前週比0.74ドル安)、ドバイ現物(Argus)=41.98ドル(前週比1.09ドル安)