【マーケット情報/10月19日】原油混迷、方向感を欠く値動き

2020年10月19日

先週の原油価格は、強材料と弱材料が混在し、各地で方向感を欠く値動きとなった。16日時点で、米国のWTI先物、および北海原油の指標となるブレント先物は、前週比で上昇。一方、中東原油を代表するドバイ現物は軟化した。

米国の週間在庫統計は、前週比で減少。また、ロシアの調停で停戦協定を結んだにもかかわらず、アゼルバイジャンとアルメニアの軍事衝突が激化。周辺地域からの供給不安がさらに強まった。 一方、供給増加の予測も台頭。米国メキシコ湾岸では、ハリケーンDeltaからの復旧が進み、16日時点で、92%の原油生産設備が再稼働済み。リビアのEl Sharara油田は、11日に生産を再開し、日量30万バレルの増産が見込まれている。さらに、ノルウェーでは9日、労働ストライキが終了。石油ガス田での生産が、近く再開する見通しだ。

WTI先物(NYMEX)=40.88ドル(前週比0.28ドル高)、ブレント先物(ICE)=42.93ドル(前週比0.08ドル高)、オマーン先物(DME)=42.25ドル(前週比0.31ドル安)、ドバイ現物(Argus)=41.93ドル(前週比0.28ドル安)