【マーケット情報/11月24日】ブレント8ヶ月振りの高値、ワクチン普及への期待高まる

2020年11月24日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

23日までの一週間の原油市場はすべての指標が前週から上昇。北海原油の指標となるブレント先物価格は23日、バレルあたり46.06ドルの終値を付け、今年3月以来8ヶ月振りとなる高値を更新した。

米製薬ファイザーは18日、来年末までに10億本の新型コロナワクチンを生産すると発表。このワクチンは臨床試験で95%の予防効果を確認済みとの報告だ。また、23日には、英製薬アストラゼネカがオックスフォード大学と共同で開発するワクチンの臨床試験結果が報告された。同ワクチンはファイザー社のワクチンに比べ、安価かつ冷蔵庫での保管が可能とのことで供給拡大への期待が高まっている。

また、アジア、特に中国での経済が回復基調にあることも買いを強めた。同国の10月工業生産は昨年同月に対し6.9%増加。

一方で、リビアでの生産が増加していることや、米国での在庫量が増加したことで幾分か上昇が抑えられた。また、ワクチンの開発は進展しているものの、感染者は引き続き増加傾向にあり、こうしたことも買いを慎重にさせる一因となっている。

【11月23日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=43.06ドル(前週比1.72ドル高)、ブレント先物(ICE)=46.06ドル(前週比2.24ドル高)、オマーン先物(DME)=45.80ドル(前週比1.71ドル高)、ドバイ現物(Argus)=45.62ドル(前週1.84ドル高)