【マーケット情報/12月4日】原油続伸、需給逼迫観が強まる

2020年12月7日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み続伸。需給逼迫観の強まりが、価格を支えた。

英国が、米製薬ファイザーとドイツBiotechが共同開発した、新型コロナウイルスのワクチン使用を承認。感染拡大に歯止めがかかり、経済活動および石油需要が回復するとの期待が高まった。他方、中東では、イランの核科学者が殺害されたことで情勢が一段と緊迫化。供給不安が強まった。

OPECプラスは3日、1月以降の生産増加で合意。ただ、1月における増産幅の合計は、当初の予定を下回る日量50万バレルに留まり、価格を下押すには至らなかった。OPECプラスは当初、日量200万バレルの増産を計画していた。

一方、OECDは新型ウイルスのワクチン効果を悲観。石油需要の回復には時間がかかるとの見方を示し、価格の上昇を幾分か抑制した。

【12月4日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=46.26ドル(前週比0.73ドル高)、ブレント先物(ICE)=49.25ドル(前週比1.07ドル高)、オマーン先物(DME)=49.41ドル(前週比1.11ドル高)、ドバイ現物(Argus)=48.85ドル(前週1.60ドル高)