【マーケット情報/1月22日】原油、強弱材料入り混じり、方向感欠く

2021年1月25日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、北海原油の指標となるブレント先物価格は小幅に上昇した一方で、米国原油の指標となるWTI先物原油価格は小幅に下落。強弱材料が入り混じり、方向感欠く展開となった。

価格を下支えしているのは、サウジの減産だ。

同国では、2月および3月の原油生産量を削減するため、契約者らへの供給量も同期間減少すると伝えられている。

一方、先週発表された米原油在庫統計は輸出量の減少を背景に増加を示した。世界的な原油需要の低下により、他国からの需要が弱い。

また、国際エネルギー機関は今年の原油需要予測に下方修正を加えた。世界各地で新型コロナウイルスの感染が再拡大しており、需要が鈍化する可能性が高い。ただ、後半はワクチンの効果もあり、急成長する見通しだ。

供給面では、イランからの輸出量が増加傾向にあることも下方圧力として働いている。

【1月22日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=52.27ドル(前週比0.09ドル安)、ブレント先物(ICE)=55.41ドル(前週比0.31ドル高)、オマーン先物(DME)=55.14ドル(前週比0.24ドル安)、ドバイ現物(Argus)=55.04ドル(前週0.29ドル安)