【マーケット情報/2月5日】原油1年振りの高値、米在庫更に減少

2021年2月8日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油市場はすべての指標が前週から急伸。米国原油の指標となるWTI先物価格は5日、バレルあたり56.85ドル、北海原油の指標となるブレント先物価格は同日、バレルあたり59.34の終値を付け、両価格ともに2020年1月振りとなる高値を更新した。

先週米エネルギー省(EIA)から発表された週間原油在庫統計は、前週比100万バレル減となり、3週連続の減少を示した。

また、12月に増産していたアゼルバイジャンおよびイラクが1月生産量を計画通り減産する意向を示した。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」はナイジェリア石油相にアフリカ5か国の減産改善を支援するよう指示もしている。OPECプラスの協調減産体制が結束力を強め、順守率上昇への期待感が高まったことも価格の上昇に貢献した。

英蘭系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルのベン・ファン・ブールデン最高経営責任者(CEO)が下半期には原油需要が回復し、2022年には「ほぼ元通りになる」と言及したことも需要回復への期待から買いを強めた。

【2月5日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=56.85ドル(前週比4.65ドル高)、ブレント先物(ICE)=59.34ドル(前週比3.46ドル高)、オマーン先物(DME)=58.96ドル(前週比4.33ドル高)、ドバイ現物(Argus)=58.82ドル(前週4.12ドル高)