【マーケット情報/2月19日】欧州、ドバイ現物、供給不調を映して上昇

2021年2月22日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、北海原油の指標となるブレント先物と、中東原油を代表するドバイ現物が、供給不調を映して上昇。一方、米国原油の指標となるWTI先物は、前週比で下落した。

米国テキサス州で発生した寒波と、それに伴う停電で、同地域における日量200万〜300万バレル程度の原油生産が停止。また、米国の週間在庫統計は更なる減少を示し、需給逼迫観を強めた。

加えて、英国、ドイツ、フランスは共同で、イランのウラン濃縮に対する警告を発信。制裁解除によるイラン産原油の市場復帰見通しが一段と不透明となり、ブレント先物と中東原油を支えた。

一方、寒波はWTI先物に対して弱材料となった。停電により、テキサス州の一部製油所が稼働を停止。さらに、悪天候を背景に移動が大幅に減少したことで、燃料用需要が後退。WTI先物が前週の価格を下回る要因となった。

【2月19日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=59.24ドル(前週比0.23ドル安)、ブレント先物(ICE)=62.91ドル(前週比0.48ドル高)、オマーン先物(DME)=60.69ドル(前週比0.83ドル高)、ドバイ現物(Argus)=60.89ドル(前週比0.39ドル高)