【マーケット情報/2月26日】原油上昇、需給逼迫の見方が強まる

2021年3月1日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み上昇。需給逼迫の観測が強まり、買いが優勢になった。

寒波による影響で停止していた米国テキサス州の製油所が、徐々に稼働を再開している。3月初旬には概ね復旧する見込みだ。また、新型コロナウイルスに対するワクチンの普及が進んでいることも、経済回復にともなう石油需要増加への期待感を高め、価格に上方圧力を加えた。

他方、OPECの1月減産順守率は103%を達成。12月の99%から上昇し、需給が引き締まるとの予測を強めた。米国のバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ、ゴールドマン・サックス、および英国のバークレイズなど金融機関が、今年の原油価格予測を相次いで上方修正したことも強材料となった。

一方、米国エネルギー情報局が発表する週間在庫統計は、製油所の低稼働と輸出遅延を背景に増加。また、米国の石油サービス会社ベーカー・ヒューズが毎週発表する国内石油ガス採掘リグの稼働数は、悪天候にもかかわらず2020年5月以来の最高を示し、価格の上昇を幾分か抑制した。

【2月26日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=61.50ドル(前週比2.26ドル高)、ブレント先物(ICE)=66.13ドル(前週比3.22ドル高)、オマーン先物(DME)=64.09ドル(前週比3.40ドル高)、ドバイ現物(Argus)=64.14ドル(前週比3.25ドル高)