【マーケット情報/4月1日】欧米原油上昇、需給逼迫観が強まる

2021年4月5日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

3月26日から4月1日までの原油価格は、北海原油を代表するブレント先物と、米国原油の指標となるWTI先物が上昇。一方、中東原油の指標となるドバイ現物は、前週比で下落した。

スエズ運河は29日に通行を再開したものの、原油タンカーの運航に遅れが生じている。また、米国の週間在庫統計は減少を示した。加えて、中国国営シノペックは、今年の原油処理量を前年比で5.7%増に引き上げる計画。供給逼迫と中国の需要増加で、需給が引き締まるとの見方が強まり、欧米原油に対する上方圧力となった。

一方、OPECプラスは5〜6月にかけて、産油量を徐々に増加させる予定。また、サウジアラビアは、日量100万バレルの自主的減産を、5〜7月にかけて段階的に縮小していくと発表。供給増加の見通しが、ドバイ現物の重荷となった。

【4月1日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=61.45ドル(前週比ドル0.48高)、ブレント先物(ICE)=64.86ドル(前週比0.29ドル高)、オマーン先物(DME)=62.44ドル(前週比0.20ドル高)、ドバイ現物(Argus)=61.33ドル(前週比1.18ドル安)

*4月2日が祝日だったため、4月1日の価格と比較