【マーケット情報/4月23日】原油下落、需給緩和観が台頭

2021年4月26日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み下落。新型コロナウイルス感染拡大にともなう需要後退と、供給増加の見通しが、価格の重荷となった。

世界各国で引き続き、変異株も含めた新型ウイルスの感染が拡大している。特にインドでは感染者数が急激に増加しており、同国の首都ニューデリーは19日から、一時的なロックダウンを開始。英国や中東諸国はインドからの入国制限を導入した。さらに、クウェイト、オマーンは国内の移動規制も強め、燃料用需要が一段と後退する見通し。

一方、ノルウェー国営エネルギー会社Equinorは、北海の新規油田で、近く生産開始を計画。また、米国の週間在庫統計は、前週比で増加を示した。加えて、米国とイランは核合意を巡る協議に進展があったと発表。米国の対イラン経済制裁が解除された場合、イラン産原油が市場復帰し、供給の増加が予測される。

【4月23日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=62.14ドル(前週比ドル0.99安)、ブレント先物(ICE)=66.11ドル(前週比0.66ドル安)、オマーン先物(DME)=63.22ドル(前週比2.04ドル安)、ドバイ現物(Argus)=63.01ドル(前週比2.18ドル安)