震災復興と支援への感謝を発信 東京・秋葉原で「東北ハウス」開催

2021年7月9日

【東北ハウス実行委員会】

東京五輪・パラリンピックが開催される今年は、東日本大震災から10年目にも当たる。この節目の年に、東京・JR秋葉原駅前のアキバ・スクエアで、復興を着実に進めている姿と、東北と新潟の魅力を国内外の人たちに伝える「東北ハウス」が7月22日から8月7日まで開催される。

岩手・宮城・福島の人たちが映像で感謝を伝える

コロナ禍で五輪会場への海外観客の受け入れは見送りとなり、外国人の入国や行動は制限される。だが、五輪開催に合わせて訪日する人はおり、また日本に関心を持つ人も増える。

東北ハウスの目的は、この機会に①震災時に海外から寄せられた支援に感謝の気持ちを伝える、②復興に向けて着実に歩んでいる姿を紹介する、③豊かな東北・新潟の魅力を伝える―ことだ。

また、コロナ禍でアキバ・スクエアを訪れる来場者が通常よりも少なくなることを考慮。そのため、コンテンツの大半をウェブ上で公開し、国内外に発信するバーチャル開催を8月24日から来年の1月24日まで展開する。

国内外に感謝の気持ちを 「酒と食」のコーナーも

入場すると、まず「感謝のパネル」が来場者を迎える。岩手・宮城・福島県の8人(組)が映像で登場。復興にまつわるエピソードや、支援への感謝の気持ちなどを伝える。

会場で目を引くのは、半円形の巨大なパノラマスクリーン(円周34m)。東北・新潟の豊かな自然の風景や夏祭りの様子などを、圧倒的な迫力で体感してもらう。風景は360度カメラを搭載した大型ドローンで撮影。また、複数の通常サイズの映像を180度の映像に合成するなど、意欲的なオリジナル作品を上映する。

主催は、東北・新潟の自治体、経済団体、企業などで構成する東北ハウス実行委員会。委員長を務める海輪誠氏(東北経済連合会会長)は、「これまでの各方面からの復興支援に対する感謝の気持ちや、復興を成し遂げつつある現在の姿のほか、豊かな自然や文化、祭りといった東北・新潟の魅力を伝えるべく、官民が一体となって取り組みました」と話す。

東北ハウスでは、伝統工芸の製作を実体験したり、東北・新潟が誇る「酒と食」を味わえたりするコーナーもある。海輪委員長は「多くの皆さんの来場を心よりお待ちしています」と話している。

東北・新潟の「酒と食」を味わえるコーナーもある