【マーケット情報/7月23日】原油上昇、燃料需要増加への期待高まる

2021年7月26日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み上昇。燃料需要回復への期待感が、価格の支えとなった。

欧州では、夏季休暇を前に、新型コロナウイルス感染防止を目的とした移動規制の緩和が続く。一方で、世界各地のデルタ変異株の感染拡大にともない、旅行は域内に限定されるとの見方が台頭。これにより、欧州のガソリンおよび軽油需要が、一段と増加するとの予測が強まった。

6月には既に、イタリアおよびフランスで、ガソリンと軽油の消費量が、パンデミック前の2019年6月を上回っている。また、ノルウェーでも、6月の軽油需要が、前年および2019年6月から増加している。

加えて、インドでもロックダウンの緩和が進み、6月のガソリンおよび軽油消費量が、前月比で増加。同国からの石油製品輸出が、減少する要因となった。

ただ、デルタ変異株の感染拡大が、経済と石油需要回復に対する先行き不透明感を強めている。インドネシア、英国、ロシア、米国などで、感染者数が増加している。

【7月23日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=72.07ドル(前週比0.26ドル高)、ブレント先物(ICE)=74.10ドル(前週比0.51ドル高)、オマーン先物(DME)=72.71ドル(前週比0.42ドル高)、ドバイ現物(Argus)=72.39ドル(前週比0.28ドル高)