【特集2】給湯で圧倒的な省エネ性能 新たなニーズ対応で効果発揮

2021年10月3日

【リンナイ(エコワン

電気とガスのいいとこ取りした給湯器「エコワン」。今年4月には太陽光自家消費モデルを追加した。

LPガスは地方の人口減少、過疎化、オール電化・エコキュートへのシフトによる需要減少が続いている。そこで、ガスの良さをアピールしつつ、オール電化・エコキュートに対抗できる商品としてリンナイが開発したのが、ハイブリッド給湯暖房システム「エコワン」だ。従来の給湯器はガスか電気など一つの燃料を利用してお湯を沸かしてきた。エコワンはガスと電気の両方を使い給湯する。電気給湯はヒートポンプを利用、電気エネルギー効率を高めている。ガス給湯はエコジョーズを採用し、瞬発力があり、お湯をたくさん使うときや温水暖房時に性能を発揮する。まさに、ガスと電気のいいとこ取りした製品だ。

ハイブリッド給湯器「エコワン」

年間エネルギー消費量は、ガスはエコジョーズより約85%、電気はエコキュートよりも約45%少ない。ガスと電気を効率よく使うため低燃費だ。また、給湯の一次エネルギー消費量は、基準給湯器25・1GJ、エコキュート最高効率タイプ15GJに対し、エコワンは13・8GJとほかの給湯器より大幅に省エネを図ることできる。

太陽光自家消費モデルを追加 停電発生時にも給湯と暖房

今年4月には、太陽光自家消費モデルを追加した。太陽光発電は、再エネの固定価格買い取り制度(FIT)の価格下落や賦課金の増加、蓄電池の性能向上から、発電した電気を自宅で使用する自家消費が有効になってきている。

太陽光発電自家消費モデルは、昼間の太陽光発電時間帯にヒートポンプ運転を行い蓄熱する。家全体の一次エネルギー消費量の基準値である80・7GJを45%削減し44・6GJを実現する。年間の給湯ランニングコストは従来器に比べて67%減、金額にして6万7000円削減できる。太陽光発電を利用することで、省エネ、低ランニングコスト化が可能だ。

災害の大規模化を受け、住宅にレジリエンス性能を求める消費者が増えてきた。エコワンの太陽光発電モデルなら、停電発生時にも太陽光発電で給湯でき、床暖房にも対応する。同社営業企画部の中尾公厚部長は「レジリエンス性能など、新たなニーズに対応する点をこれまでに増してアピールしていきたい」と意気込む。ハイブリッド給湯器の特長は、今後のニーズ対応でも効果を発揮しそうだ。