【マーケット情報/10月15日】原油上昇、需給逼迫観さらに強まる

2021年10月18日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み上昇。需給が一段と引き締まり、米国原油の指標となるWTI先物は、2014年10月末以降初めて80ドル台となった。

天然ガス価格は依然高騰しており、アジアと欧州で、燃料の石油への切り替えがさらに進む見通し。また、アジア太平洋地域では、新型コロナウイルス感染防止対策の規制が一段と緩和。米国も、冬期休暇を前に、ワクチン接種者を対象に入国規制の撤廃を決定。経済と石油需要回復が加速するとの予想が広がった。

需要増加の観測が強まるなか、OPEC+は、増産ペースを引き上げて、原油価格に下方圧力をかける方針を否定。さらに、米国の原油在庫は前週比で増加するも、前年を13%下回った。米エネルギー情報局は、今年の国内産油量予測を下方修正。8月末のハリケーン「アイダ」発生にともなう生産の一時停止が要因となっている。供給不足への懸念が一層強まり、価格を支えた。

【10月15日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=82.28ドル(前週比2.93ドル高)、ブレント先物(ICE)=84.86ドル(前週比2.47ドル)、オマーン先物(DME)=83.10ドル(前週比1.96ドル高)、ドバイ現物(Argus)=82.92ドル(前週比1.88ドル高)