【マーケット情報/11月5日】原油続落、供給増見通し強まる

2021年11月8日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み続落。供給増加の予測がさらに広がり、売りが一段と優勢になった。

米国の10月29日までの一週間における週間原油在庫は、市場の想定以上に増加。生産増が背景にある。また、同国の石油サービス会社ベーカー・ヒューズが先週発表した国内の石油掘削リグの稼働数は6基増加し、450基となった。さらに、Shell社は、ハリケーン「アイダ」の影響で停止していたメキシコ湾の一部プラットフォームにおける生産を再開。供給増加の見込みが、需給を緩めた。

加えて、米国とイランは、米国の対イラン経済制裁解除と、イランの核合意復帰に向けた会合を、今月29日に開催予定。イラン産原油の供給増加へ、期待が高まった。

一方、OPEC+は、12月の生産予定を、日量40万バレルの増産のみで合意。新型コロナウイルスの感染再拡大や、中国経済の停滞による需要後退などを懸念材料に挙げ、追加増産を拒否した。

【11月5日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=81.27ドル(前週比2.30ドル安)、ブレント先物(ICE)=82.74(前週比1.64ドル)、オマーン先物(DME)=79.75ドル(前週比2.59ドル安)、ドバイ現物(Argus)=79.13ドル(前週比3.42ドル安)