住宅購入者へ太陽光設備導入を支援 初期費用など相当額をサポート

2022年3月16日

【中部電力ミライズ】

 近年、環境への配慮や電気料金の節約、災害発生時の対策として新築住宅購入を検討する人から、太陽光設備や蓄電池の設置を望む声が高まっている。しかし設置にかかる初期費用がネックとなり、導入を諦める購入者も少なくない。

こうした要望を受け、中部電力ミライズは一条工務店と連携し、太陽光発電自家消費サービス「カナエルソーラー」を今年1月から開始した。大容量太陽光発電システムと定置型蓄電池の設置にかかる初期費用など相当額を中部電力ミライズがサポートすることで、住宅購入者の設備導入を支援する。

このサービスの特長は、一条工務店での新築購入者に対し、設置する太陽光パネルの容量に応じたサポート資金が、住宅引き渡し前に中部電力ミライズから一括で支払われる点だ。これにより、住宅購入者は2021年度の省エネ大賞を受賞した一条工務店の高気密・高断熱住宅に、初期費用を気にせず太陽光設備・蓄電池を導入することができるようになる。

契約終了後はより負担減 災害による停電にも活用へ

契約期間は15年で北陸エリア、四国エリア、沖縄エリアを除く全国で実施する。北陸・四国エリアでは今年3月から販売が開始される。加入条件は、①申し込み時点で契約者本人か同居者が60歳未満、②自宅に設置する発電設備の出力が10 kW未満―としている。

契約した住宅購入者は、太陽光発電で得た電力の消費量に応じた利用料金を支払い、余剰電力を中部電力ミライズに提供する。中部電力ミライズによると、契約期間中は設備を設置しない場合と比べ、利用料金を含めても同等以下の光熱費水準が期待できるという。契約終了後は利用料が無料になり、売電収入も得られるため、利用負担が一層軽減されることになる。

太陽光設備と蓄電池を活用し、大規模災害発生による停電などにも対応できる。日照時は太陽光の電気を利用・蓄電して、日没後も蓄電した電気を利用可能だ。

中部電力ミライズは、太陽光設備の安全で長期的な利用を目的とした太陽光長期稼働サポートサービスなども含め、太陽光設備・蓄電池の利用支援を推進。脱炭素社会の実現を目指していく方針だ。

太陽光設備・蓄電池の利用支援で脱炭素社会を目指していく