【マーケット情報/6月10日】原油上昇、品薄感強まる

2022年6月13日

【アーガスメディア=週刊原油概況】

先週の原油価格は、主要指標が軒並み上昇。供給不足感が一段と強まり、価格が続伸した。

欧州連合によるロシア産原油、石油製品への禁輸措置で品薄感が広がる一方、国際原子力機関(IAEA)がイランに対する非難決議を採択。イランはこれに反発し、IAEAが同国の核関連施設に設置した監視カメラの撤去を開始した。米国は、核合意復帰に向け努力する方針は変わらないとしたものの、合意復帰はさらに遠のいたとの見方が大勢。イラン産原油の供給増加は当面見込めないとの予測が、価格を支えた。

また、リビアの一部輸出港では、治安悪化を背景に、計画外停止の可能性が台頭。供給逼迫感がさらに強まった。

一方、米国の週間在庫は増加。ただ、供給逼迫感を和らげる要因にはならなかった。

【6月10日現在の原油相場(原油価格($/bl))】

WTI先物(NYMEX)=120.67ドル(前週比1.80ドル高)、ブレント先物(ICE)=122.01ドル(前週比2.29ドル高)、オマーン先物(DME)=119.10ドル(前週比7.00ドル高)、ドバイ現物(Argus)=118.76ドル(前週比6.71ドル高)