省エネルギーとコスト低減の実現へ 寒冷地型ZEBの提案活動を積極展開

2021年3月6日

北海道電力は、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の普及に力を入れている。
これまでに培ったノウハウと最新技術を結集し、積雪寒冷地におけるZEB時代の実現を目指す。

ZEBとは、高効率設備による「省エネ」と太陽光発電などの活用による「創エネ」を組み合わせることで、一次エネルギーの年間消費量がゼロ、あるいはおおむねゼロとなる建築物を指す。国が掲げるグリーン成長戦略では、ゼロエネルギー住宅・建築物の普及促進に向け、2030年に「新築建築物の平均でZEBを実現する」という目標を掲げており、今後は建築物のスタンダードとなることが予想される。

北海道電力のコンサルを受け、2月にZEB庁舎を新築した美幌町役場


こうした中、18年2月に電力会社として初めて「ZEBプランナー」に登録(環境共創イニシアチブが公募・登録)された北海道電力は、道内で最多のZEBの提案実績を誇る。暖房エネルギー需要が多くZEBの達成が難しいとされる道内において、最新技術を駆使した普及策に力を入れている。

道内最多の提案実績 自治体でも採用の動き

同社の強みは、電気事業で培ってきたエネルギー提案や省エネ診断のノウハウを生かし、顧客ニーズに合わせて計画・設計段階から施工後の運用に至るまで、幅広いコンサルティングを手掛けられることだ。具体的には、ZEB実現に向けた省エネや空調・給湯・照明などのシステム提案のほか、国の補助金申請の手続き、建物竣工後のエネルギー使用状況の分析といった一連のサポートをトータルで行っている。

1 2