【特集2】北国ならではの省エネ対策 快適な暮らしとの両立を実現
2022年2月3日
さいたま市に次世代型都市が誕生 再エネと蓄電で街区全体を制御
【Looop】
再エネ利用の最大化を目指すスマートシティが誕生する。自給率を60%にまで高める環境配慮型の街だ。
今春さいたま市浦和美園で、環境省の補助事業による次世代型のスマートコミュニティが運開する。街区内全51戸の戸建てには太陽光パネルや、ガスと電気のハイブリッド給湯設備を導入。エリア内には大型蓄電池が併設されており、街全体の再生可能エネルギーの自給率を60%まで高める。再エネ事業者のLooopによるエネルギーマネジメントシステム「エネプラザ」が導入されている。
同社が特定送配電事業者として、発電から小売りまで一気通貫で担う。各戸の太陽光発電量を一度、エリア内のパワーコンディショナーへ集約してAC変換して、そこから地中化された配電網を通じて、再び各戸へ供給する仕組みだ。余剰電気が発生する際には、蓄電池や街区で管理する電気自動車へと蓄電するほか、ハイブリッド給湯設備を稼働させるなど、同社独自のエネルギーシステムが無駄のないように稼働する。
電気代は基本料金に加え、再エネ発電量や需要に応じて、時間当たり30円、25円、20円の3種類を用意している。いわばダイナミックプライシングだ。再エネ利用の最大化を図るような行動変容を進めていく。
エリア内にはガス導管網も整備されており、有事の際にはガス供給を受けられるなどレジリエンス機能を高めた街区でもある。
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