【特集2】室内からアウトドア向けまで ガスを使った嗜好品の数々

2022年2月3日

調理アプリが料理をサポート 渾身の自信作「無水調理鍋」発売

【リンナイ

リンナイのレシピアプリ「+R RECIPE」が人気だ。今年2月にはこのアプリの利用に適した無水調理鍋も発売した。

リンナイのレシピアプリ「+RRECIPE(プラスアールレシピ)」が昨年8月末で15万ダウンロードを超えるなど、大きな反響を呼んでいる。アプリに表示された食材や調味料をレシピ通りに、鍋やフライパン、グリル、同社コンロ専用の調理器具「ココットプレート」などに入れて、アプリからコンロにレシピを送信すると、コンロが火加減や時間を自動調節。これだけで簡単においしくつくることができると話題だ。

レシピアプリ「+R Recipe」

現在、レシピの数は460に上り、フードコーディネーターやパティシエなどの「食のプロ」が監修し、2週間に1回最新レシピを公開している。利用者は若い世代から中高年まで幅広い。このため、メニューも本格的な料理から手軽なものまで揃え、和食、洋食、中華それぞれバランスよく新メニューを発表している。

レシピには、定番メニュー、副菜レシピも豊富に取りそろえる。手動調理のレシピも提供しており、普段使いできるのが特長だ。

各メニューにはレビューの書き込みができるため、評判をダイレクトに知ることができる。「お客さまは人気メニューをチェックしてからつくる方が多いです。例えば、ココットプレートで作るヘルシーなノンフライ・鶏の唐揚げはカロリーや脂質を抑えられていて、常にランキング上位の人気メニューとなっています」と営業企画部の中尾公厚部長は話す。

プラスアールレシピの自動調理は、フラッグシップコンロ「デリシア」のみ対応していたが、昨年9月発売の「リッセ」も対応するようになった。これにより、利用者がさらに増えていく見通しだ。

普段使いできる無水調理鍋 デザインにもこだわる

同社のデリシア、リッセ、プラスアールレシピを利用するユーザーに共通するのが無水調理への関心が高いことだ。無水調理は水分をほとんど加えずにゆでたり煮込んだりする調理法。この調理ができる鍋は食材が持っている水分をうまく活用して火を通していくので、うまみが逃げず、食材本来の味わいを楽しめる。ただ、鉄鋳物の鍋が大半で重量があり、焦げを落とすなど手入れも大変で、毎日利用するのは難しい。

そこで、「コンロに最適かつ普段使いできるもの」をコンセプトにアルミ鋳物の無水調理鍋「Leggiero(レジェロ)」を発売した。一般的な無水調理鍋は無水カレーなどをつくる際、最初から弱火で調理しないと鍋が焦げてしまう。これに対し、アルミ鋳物のレジェロは一気に沸騰させてその後弱火で煮込むことが可能。野菜本来のうまみを引き出すことができる。比較すると明らかに甘み、味が違うという。また、焦げをうまく作ることもできる。グラタンをレジェロでつくると、焦げがおいしく仕上がるとのことだ。 長く日常使いしてもらうためにデザインにもこだわった。「コンロに置いたときのたたずまい、成形技術、表面処理などあらゆる面で妥協せず作りました。はっきり言って渾身の自信作です」と中尾部長は言い切る。リンナイでは、今回のレジェロを皮切りに、新たな調理器具の開発に乗り出している。コンロメーカーだからできる発想で、これまでにない調理器具を生み出すことを目指している。

無水調理鍋「Leggiero」

1 2 3 4