配送・供給体制の整備進む 鍵握るLPガスメーターの技術革新

2020年12月3日

【岩谷産業】災害対策向けツールを展開 自治体連携で地域課題の解決へ

ガス切れ防止や配送の効率向上だけでなく、高齢化や過疎化など地域が抱える課題の解決、さらには災害対策に向けたツールとしてメーターを活用する動きが始まっている。その一例が、岩谷産業が手掛けるオープンプラットフォーム「イワタニゲートウェイ」だ。

同システムはLPガスメーターと宅内に設置されている警報器を連携させたもの。例えば台風や豪雨などの災害時には、通信機能付き警報器からゲートウェイを通じて防災情報や避難情報をユーザーへ通知する。また、ガスメーターだけでなく電気や水道のメーターと接続し、その使用状況を把握することで、高齢者の見守りサービスや健康管理を支えていく仕組みだ。いずれも、緊急時には「30分以内に現場に駆け付けることができる」という小回りの利く、LPガス業界ならではの特徴を生かした取り組み。なおかつ全国販売網を有する岩谷産業の強みを生かす取り組みでもある。同社では警備会社と連携して、介護サービスにもつなげる考えだ。

同時に、このシステムを使って、島根県大田市や京都府丹後市など自治体側と連携を図っている。過疎化や高齢化対策など地域が抱える課題解決に向けて、このシステムがどのように活用できるのか、両者が連携し地域住民の安心で安全な生活を支える考えだ。

「イワタニゲートウェイ」のイメージ図

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