【特集2】写真で振り返る 被災設備の復旧と復興

2021年4月3日

震災から10年の節目を迎えて 「よりそう」経営で地域に貢献

樋口康二郎(東北電力社長)

東日本大震災は、私たちの郷土「東北」に、かつてない甚大な被害とあまりにも多くの悲しみをもたらしました。亡くなられた方々、ご遺族の方々に対しまして衷心より哀悼の意を表しますとともに、被災された全ての皆さまに心からお見舞い申し上げます。

当社はこの10年の間、被災地域によりそい、ともに歩んでまいりました。その間、電力設備の復旧、その後のレジリエンス強化や電力の安定供給、そして地域の復興に向けて懸命に取り組んできました。これまでの関係者の皆さまのご努力により、道路や鉄道などのインフラを中心に、復興住宅の整備など、復興には一定の進捗が見られますが、震災で被害を受けた産業や生業の再生は、業種によって異なるものの、思うようには進んでいないのが現状です。震災から10年という節目を迎えましたが、いまだ多くの方々が避難生活を余儀なくされているなど、復興は道半ばであり、当社としても復興に貢献できるよう、しっかりと取り組んでまいります。 震災後に一変した経営環境は、新型コロナウイルスの感染拡大や、2050年カーボンニュートラルなどにより、今後さらなる変化が予想されますが、当社が東北6県と新潟県を事業基盤として、今後もお客さまと地域に「よりそう」経営を行っていく思いは変わりません。私どもは、電力の安定供給とスマート社会実現事業を確実にやり遂げることによって、東北6県そして新潟県の地域の発展に貢献してまいります。加えて、震災から10年を振り返り、東京電力福島第一原子力発電所と同様の事故は絶対に起こしてはならないという強い決意をもって原子力の再稼働に取り組むとともに、今後もさらなる安全の高みを追求してまいります。

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