【電事連会長・九州電力 池辺社長】電気事業を通じて経済の持続的発展に貢献

2020年10月2日

特重の早期完成に努力 石炭火力議論は丁寧に

志賀 川内原子力発電所、玄海原子力発電所の特定重大事故等対処施設(特重施設)の建設工事はどれくらい進んでいますか。

池辺 川内1・2号機、玄海3・4号機の特重施設は、効率的に工事を行うため、工事計画認可申請を3分割して申請し、認可を得たものから順次工事を行っています。

川内1号機は3月16日、2号機は5月20日から開始している定期検査において、完成に向け、安全を最優先に鋭意、工事を進めているところです。工事の進捗は、8月末時点で土木建築工事が9割程度、機械・電気設備の設置工事も9割程度完了しています。

志賀 玄海3・4号機の特重施設の設置期限は、3号機が2022年8月、4号機が同年9月ですが工事は間に合いそうですか。

池辺 玄海3・4号機の工事では、3分割した工事計画認可申請のうち、認可を得た1分割目と2分割目から順次工事を進めています。3分割目については、8月26日に認可をいただきましたので、準備が整い次第、工事を開始する予定です。

先行する川内原子力発電所の工程短縮に向けた取り組みの反映などを行いながら、安全を最優先に引き続き早期完成を目指して最大限努力していきます。

志賀 7月に梶山弘志経済産業相が非効率石炭火力のフェードアウト実現のための検討開始を指示しました。既に経済産業省内のワーキンググループなどで議論が始まっています。どのようなスタンスで議論に臨んでいますか。

池辺 国の各審議会における議論については、供給力確保やエネルギー供給コストの観点、立地地域の事情などを勘案し丁寧に進められる必要があると考えています。

また、石炭火力は、安定供給や経済性に優れた重要なベースロード電源であるとともに、再エネ導入が進んでいる九州においては調整電源としての役割も担っています。そうした実状について、国の審議会の場で説明するなど、当社としても、引き続き対応していきたいと思います。

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